今年の２月に他界した母は軽度障害のリウマチを患っていた、日常生活は普通に出来るが手足の関節は見事に変形していた。

中学の頃に新聞に載る事件を起こすと母が変形した自分の手では僕を殴れないからご飯をよそるしゃもじを握って何度もそれで僕の頭を叩く。それがまったく痛くないが心がめちゃくちゃ痛かったのを思い出す。

僕は最近負傷する事が多くいい加減自暴自棄になりそうになる時もあるが、そんな時は生涯完治しない病と向き合いながらも明るく過ごしていた母を思い出してやけくそにならないようにしている。

そして同時にしゃもじで殴られたコトを思い出してずいぶんと親不孝したものだとひとりで苦笑いしながら他界した今も僕を良い方に導く母の生き様に感謝する。